人呼んでホームセンターあらし。コバヤシモンドです。
これからDIY木工を始めようという時、気になるのは
どんな材料を買えばいいのか?
ですよね。
ホームセンターには木材がたくさんありますが、値札を見ると「胴縁」とか「グリーン材」とか「杉荒材」とか言葉も用途もわからないものが多いです。
ここでは細かなことははしょって、DIY初心者が使いやすい数種類の木材に絞って話を進めていきます。
最低限の道具を揃えたら、いざ材料を買いに出かけよう!
ホームセンターの材料で作ったもの
ホームセンターに売っている木材でも、そこそこのものは作れます。
下の例は別記事「はじめに揃えたい道具」で紹介した道具があれば作れるものばかりです。
(塗装は別になるので悪しからず)
レコードBOX
針葉樹合板で作ったレコードボックス。ホームセンターのカットサービスを使えばあとはビスとボンドで留めるだけの超簡単仕様です。
原価は1000円くらいだったかと思います。
棚
アメリカの古い倉庫をイメージした棚。アメリカの倉庫がどんなのかは知らんけど。
これもノコギリと電動ドライバーさえあれば作れます。
大型だけど作りはいたって簡単。原価は6000〜7000円だった気がする。
ベンチ
コレは結構時間がかかりました。
天板はビスケットジョイナーというちょっとマニアックな工具で制作。他の部分はやはり最初に揃える道具でできます。
脚が思ったよりゴツくてガンダムになってしまいました。
実家の玄関に置いてありますが、お客さんからの評判は良い(らしい)です。
作業台
作業用なので飾り気はないです。塗装も天板以外はしていません。
どれもこれから紹介する「SPF材」と「合板」だけで作っています。ホームセンターで入手できる最安価格帯のものですが、十分に実用に耐えています。
あなたのセンス次第では、もっとオシャレなものができると思いますよ!
購入する前の準備
作るものをイメージしよう
まずはどんなものが作りたいかをイメージしましょう!
もともと欲しいものがあるけど、売ってないから作る!という人はすでにイメージができあがっているかもしれません。
人によって様々だとは思いますが、はじめは箱や棚のようなシンプルなものが作りやすいと思います。
引き出し付きの机や食器棚みたいなのは初心者には厳しいので何か練習にちょっとしたものを作るのがオススメです!
材料を下見に行こう
作りたいもののイメージが決まったら、どんな材料があるのか調べましょう。
実際にホームセンターへ行き、どんな材料がどんなサイズ・価格になっているのか下見すると良いでしょう。
特に材料のサイズは重要なので、しっかりメモするのが吉。
たいてい材料には規格サイズがあるので慣れれば下見しなくても材料の見当はつくようになります。
図面を描いてみよう(簡単でOK)
売っている木材のサイズがわかったら、作りたいものの具体的なサイズと必要な材料を把握するために図を描いてみましょう。
図面というと難しそうですが、要するに自分がわかればOK!なので「ここは何センチ、ここは何センチ」くらいでいいでしょう。
木材を選ぼう
ホームセンターには色々な木材が売っていますが、コバヤシはほとんど「SPF材」と「針葉樹合板」しか使いません。理由は
- 安い
- サイズ規格が決まってわかりやすい
- それなりに雰囲気がある
などです。
ここでは使用頻度の多い3つの材料を見てみましょう。
SPF材、ホワイトウッド、2×4材(全部混同でOK)
お店によって色々な呼ばれ方がありますが、全部同じものとして扱って良いです。
ちょっと説明が長いですが、あんまり重要じゃないので読み飛ばしてもOKです。
SPF材
「SPF」とは主に北米産の
- スプルース(トウヒ)
- パイン(松)
- ファー(もみの木)
の頭文字を並べたものです。
見た目も性質もかなり似ているため一緒くたにして商品化されています。
慣れれば微妙に違いがわかるようになりますが、あまり気にしなくていいです。
ホワイトウッド
ホワイトウッドも、厳密には樹種名でなく「白っぽい木」という意味の通称です。樹種でいうと欧州産スプルースの総称だと言いますが、SPFと同義としている資料もあります。
ぶっちゃけこの辺りはアバウトではっきりしたことがわかりません。
まあ同じような見た目で同じような性質なら区別する必要もないってところでしょうか。
何も言われずにホワイトウッドとSPF材を並べられて、どっちがどっちだと当てられる人はまずいないでしょう。
2×4材
2×4(ツーバイフォー)は樹種でなくサイズ規格での呼び名です。(厚さ)×(太さ)という表し方です。
SPF材もホワイトウッドもこの規格で製材されるので、両方ひっくるめてこう読んだりします。
2×4は代表的なサイズで、バリエーションは
みたいな感じです。で、
2×4は=38mm×76mmだな。。。と思いきや違います。
なぜか2×4=38mm×89mmになります。
ちなみに1から順に並べると
と、このようによくわからない数字の増えかたをします。そもそも「1」の単位がインチでもセンチでもないし何なのかわかりません。
なぜこんなことになっているのかというと
し ら ん ( ´ ▽ ` )ノ
諸説あるようですが、はっきりしたことは不明です。テニスの得点くらい意味不明ですね。
キッチリ委員会所属のコバヤシとしては非常にキモチワルイですが、「こういうもの」として覚えるしかありません。
とりあえず、2×4材といえばSPF・ホワイトウッドの事と考えてOKです。
2×4サイズは180cmの長さで200〜300円。安い。
ウエスタンレッドシダーなんかの材も2×4規格で製材されたりしますが、そちらはあまり2×4材とは呼ばれません。値段も性質も違うからでしょう。
合板
別名ベニヤ板、積層合板ともいいます。ベニヤと言うとなんとなく安っぽい気がします。
薄い板を数枚重ね合わせたもので、大きくて丈夫な板が作れます。
表面に使われる木材の種類によって
- 針葉樹合板
- ラワン合板
- ファルカタ合板
- シナ合板
などと分けられます。値段は
シナ合板>ラワン合板・ファルカタ合板>針葉樹合板
という順です。高い方が表面がキレイです。針葉樹合板は表面は荒いですが、独特の味わいがあって好きです。
針葉樹合板は厚さ12mm、縦×横が910mm×1820mmで1000円前後です。
集成材
集成材は細かい切れ端になった木材をつなぎ合わせて大きな板にした材料です。
赤松やパインが多いです。
一枚の継ぎ目のない木材を無垢材といいますが、無垢材は反りや割れなどの変形が出やすいのが弱点です。
いっぽう、集成材はその弱点がかなり軽減されています。小さな木がそれぞれ変形しても周りに抑えられる形となり、ほとんど全体に影響しないからです。
素材として優れていて使いやすいのですが、ツギハギ模様がどうも好きになれません。。
値段はまちまちですが、合板と比べるとかなり高め。
本格的な木材が欲しい人は
先ほど書いたように、ホームセンターに置いてあるのは針葉樹がメインで、本格的な家具に使われるウォールナットやオークのような広葉樹はほぼ手に入りません。
なので、テーブルの天板などいい材料を使って高級感を出したい場合はネットで探すのが基本となります。
広葉樹材はそれなりの価格にはなりますが、テーブルを作るにしても市販品の半分くらいのコストで好きなサイズを作ることができます。
【もくもくマーケット】は北米産のウォールナットやオークなどがサイズ指定で購入できる貴重なショップです。テーブル天板サイズの広葉樹ならこちらですね。
本格的な家具を作ってみたい人はチャレンジしてみると良いでしょう。
SPF材の選び方
というわけで、初心者にオススメのSPF材です。SPF材も無垢材なので、変形の影響は避けられません。
木材は自然のものなので、同じように見えて一つ一つ違います。よく見ると反りがあったり割れていたりヤニが出ていたり…
買った後で後悔しないように、しっかりと選び方をマスターしておきましょう。
反り・曲がりのチェック
柱状の長い木材は思った以上に変形しています。正確に組み立てるためにはできるだけまっすぐな材を選ぶのがポイントです。
木材をまっすぐに覗き、回転させながらすべての方向からチェックします。変形があればわかります。
イメージは日本刀の鑑定士です。え、余計わかりづらい?
割れがないかチェック
ぱっと見ではわからないようなひび割れもあるので、特に端っこをよくみましょう。
ひび割れは後から大きくなってくることがあるので要注意です。
ヤニ壺がないかチェック
ヤニというのは樹液のことで、蜂蜜みたいなオレンジ色の粘液が溜まっている部分があります。
ベタベタする上に塗装も乗らず、除去も難しい非常に厄介なものです。工作するにあたって反りや割れ以上に邪魔なので全力で避けましょう。
カットサービスをしてもらうには
材料を持って帰って自分で切るのもいいですが、サイズが決まっている場合にはホームセンターのカットサービスを使うのも手です。
自分でやるよりもはるかに簡単で、持ち帰りも楽になります。
加工代はたいてい1カット数十円です。
カットサービスがあるホームセンターは巨大な切断機械があるので、たくさんの材料も数分で切ることができます。
カット精度は機械の性能や係員の腕によって変わってきます。ミリ単位の誤差は仕方ないと心しておきましょう。
レジでお願いする
木材をレジに持って行った時に「木材カットお願いします」と告げましょう。当たり前ですが、カット後の返品・キャンセルは不可です。
専門の係員が案内してくれるか、レジの人に「向こうにお願いします」と促されるので従いましょう。
図面を用意すると良い
簡単でいいので、先にサイズを書いた図を用意しておきましょう。口頭で説明するよりも親切で確実です。
図は「どの材料をどのサイズで切るか」くらいで十分です。組み立て完成図など見せるとかえって店の人は混乱してしまいます。
持ち帰りが難しい時は
材料が大きくて持ち帰りが難しい時は店員さんに相談です。
トラックの貸し出しや配送などもしてくれます。
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木材を使ってみよう
では、木材が揃ったらいよいよ制作に入りましょう。
自分の作った家具(など)が生活の一部になるのは感慨深いものです。
場合によってはフリマアプリやオンラインショップで販売するのもいいでしょう。
かくいうコバヤシもDIYがきっかけで木工品をインテリアショップで販売してもらい、自分でもオンラインショップを立ち上げることができました。
DIYには人生を変える可能性もあるのです。ぜひ木工ライフの第一歩を踏み出しましょう。
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