ラッカーとニスはどう違う?それぞれの特徴を解説するよ!

横に並べたラッカースプレーと水性ウレタン DIYの知識
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コバヤシモンドです。

DIYで作った作品の仕上げとして「塗装」は必須の作業となりますが塗料というものは本当にたくさんあります。

で、メジャーなのがニスとラッカーなのですが

モンド君
モンド君

どっちがいいんや?

と迷ってしまいますね。っていうかどう違うんだろう?

というわけで、「ニス」と「ラッカー」の違いと使い分けについて解説します!

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「ラッカー」と「ニス」の定義

「どっちがいいか?」を考える前に、そもそもラッカーとニスってなによ?という話です。

正式な解釈というのがあるのかは微妙ですが、おおざっぱに定義すると

ニスとラッカーの定義
  • ラッカーは溶剤が揮発することで乾燥(硬化)する速乾性の塗料
  • ニスは材料の表面をコーティング・硬化して保護する塗料

となります。

ん…?と思いますよね。

そう、ラッカーは「塗料の性質を表す言葉」でありニスは「塗料の役割」をさす言葉なので、ちょっと言葉のベクトルが違います。

つまり「ラッカー」と「ニス」はどっちがいいとか比べられるものではないのです。

なんなら「ラッカーのニス」と呼べるものもありますからね。

一般的な用法でのラッカーとニス

クリアラッカーで仕上げた棚板
ラッカーで仕上げた棚板

とはいえ、この記事を読んでくれている人は

「そんなことが聞きたいんじゃねーんだよ」

と思っていることでしょう。はいわかりますごめんなさい。

要するにお店で売っている

こういうラッカーと

ラッカースプレーの缶

こういうニス

水性ウレタンニスの容器

のどっちを使えばいいかということですよね。

なので、以下では厳密な意味じゃなくて一般的な用法としてのラッカー・ニスを語っていきます。

スプレータイプが多い市販の「ラッカー」

ラッカーという名前は市販されているスプレータイプの塗料につけられていることが多いです。

主な成分としてはニトロセルロース、アクリル、もしくはその混合が一般的です。

その成分をシンナーなどの有機溶剤に溶かして液体にして、ガスの噴射で吹き付けるというもの。

塗料の大部分が揮発するので塗った時よりも塗膜はだいぶ薄くなります。

揮発して固まるイメージ
揮発して固まるイメージ

ちなみに日本伝統の「うるし」もラッカーの一種なのですがここではご割愛。

ニトロセルロースは仕上がりのツヤが上品、アクリルは耐久性が高く発色が良いとされていますが、普通の人には見分けなどつかないので成分に関してはそこまで気にしなくていいでしょう。

迷ったらコバヤシおすすめの「アスペンラッカースプレー」を使えば間違いないですよ。

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覚えておかないといけないのが、一般的にラッカーはシンナーに溶けているので、乾燥した後もシンナーをかければ再び溶けるということ。

難しい言葉で可塑性かそせいがある」といいます

なので完成した作品にシンナーがかかると塗装が台無しになりますが、逆に可塑性を利用すると塗装をはがしてやり直しもできます。

ハケ塗り用が多い市販の「ニス」

一方で「ニス」とはハケ塗りのモノをそう呼ぶことが多いです。

成分は、商品化している大部分は「ウレタン」です。

あと昔ながらの「シェラック」というものも。

この2つは同じニスでも性質がちがうので成分表を確認して買いましょう。

ウレタンニス

業務用のウレタンニスは2液性(2種類の液を混ぜてから塗る)ですが、ホームセンターで買えるDIY用は大部分が使いやすい1液性です。

ウレタンニスは溶剤で溶けている「油性」水に溶けている「水性」があります。

油性のほうが多少性能はいいですが、DIYで使うなら水性のほうが安全で道具も水洗いでOKなので使いやすいです。このへんはお好みで。

ウレタンの特徴は溶剤の揮発というより化学反応で硬化するため、ラッカーのように塗膜が極端に薄くなりません(水性はもう少し薄くなるかも)

化学反応で固まるイメージ
化学反応で固まるイメージ

つまり可塑性かそせいがないので一度塗ったら除去は困難です。また、ラッカーで仕上げるよりテカリが強く、プラスチック感が強くなります。

バケモンド君
バケモンド君

木材本来の雰囲気はちょっと損なわれるかなー

ただ、塗膜は非常に丈夫でキズや熱にも強いです。食卓なんかはウレタンだと安心です。

シェラックニス

ステインとニスで仕上げたベンチ
ナイトロステインとシェラックニスで塗装したベンチ

シェラックニスは数百年前から使われている元祖ニスともいえます。

細かい話は別の機会に譲るとして、家具の教科書などでは水に弱い、アルコールに弱いなど、実用面では最近の塗料に及ばないと説明されます。

クレームを恐れてのことか製品化された家具で使われることは現代ではほぼありません。

が、コバヤシはこのシェラックニスがめっちゃ好きです。

なんなら自分で原料を調達して製造するレベルです。変態と呼ばれても仕方ありません。

たしかに実用性は低いですが

  • 圧倒的に美しい仕上がりを得られる
  • 材料によっては人体への安全度100%(市販品はわかりません)

というメリットがあります。

でもまあ、ふつうの人はそこまでこだわる必要はないと思うのであえておすすめはすません。。

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まとめ:ラッカー・ニスの使い分け

横に並べたラッカースプレーと水性ウレタン

というわけで、何を塗装するべきかという問いに対しては、ラッカーかニスかという答えにあまり意味はありません。

塗料の選び方としては

  • 用途に合った成分
  • 塗りやすさ

この2点を重視して決めましょう。

成分で選ぶ例

テーブルなどに塗る場合は汚れや傷に強いウレタンニス、美しさ重視の飾り棚などはラッカースプレー。

塗りやすさで選ぶ例

平たく大きな面積を塗る場合は広範囲を均一に塗れるラッカースプレー、組み立て済みの立体物にはウレタンニスをハケで塗る、など。

それでも悩む人に言ってしまえば、ぶっちゃけ素人が塗装した作品なんて塗料によってそこまで差なんて出ません(笑)

っていうかだいたい失敗します。覚悟してくださいw

モンド君
モンド君

コバヤシは今でも失敗しまくりだよ()

で、失敗しながら何度も作品をつくっていくうちに何を塗ればいいのかはわかってきます。

うまく塗装ができるレベルになればそもそも「ラッカーとニスどっちがいいの?」なんて質問はしなくなりますからね。

失敗しても、ま、いっか☆( •̀ᄇ• ́)ﻭ✧

ぐらいのおおらかな気持ちでDIYを楽しみましょう!

それでも失敗はイヤダという人はオイル塗装もおすすめです↓

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バケモンド君

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