ども。ミルキー男爵のコバヤシモンドです。
自分でイチから作るにしても、リメイクするにしてもDIYには塗装が必須ですね。
こんな塗料を探している人には、ミルクペイントがおすすめです。
ミルクに含まれるタンパク質の一種「カゼイン」を主成分にしたミルクペイント。メジャーなのはこちらの2大ブランドです。
- 日本製のターナー色彩「ターナーミルクペイント」
- アメリカ製のOld Village「バターミルクペイント」
どちらも使用したコバヤシとしては、使用感はほぼ同等。
でも、色のセンスがコバヤシ好みであることとミルクペイントの元祖ということで今回はOld Villageのバターミルクペイントで話を進めていこうと思います!
Old Village(オールドヴィレッジ)バターミルクペイント
オールドヴィレッジは1816年創業の老舗塗料メーカー。
日本代理店「VIVID VAN」の公式サイトによるとエルミタージュ美術館やリンカーン法律図書館のような有名建築にもオールドヴィレッジの塗料が使われたそうです。
よくわからんけどすごい
バターミルクペイントはそんな歴史あるオールドヴィレッジ社が作るミルクペイントです。
アメリカ初期の伝統色を再現
作例はこんな感じ。色は外側の赤いのから「オハイオカップボードラスト」「ピクチャーフレームクリーム」「オールドバターミルクイエロー」
名前長い。
ちなみに茶色い汚れた感じも塗料によるものです。詳しくは別記事にて
オールドビレッジのバターミルクペイントはアメリカがイギリスの植民地だった時代(アーリーアメリカン)に使われていた色を忠実に再現したもの。
現在もアメリカ国内で昔ながらの製法で作られていて、独特のレトロな雰囲気を持っています。
色見本は公式ページでどぞ
バターミルクペイントの特徴
主成分はミルクのタンパク質
冒頭でも触れましたがバターミルクペイントの主成分はミルクに含まれる「カゼイン」というタンパク質の一種。
このカゼインに天然の顔料で色をつけ、水に溶かして作られています。
水性なので安心・安全
初心者にもおすすめできるポイントは、「水性」であること。
シンナーなどの溶剤を使っていないため、嫌な匂いがしません。
シンナーは匂いだけでなく吸い込むと気分が悪くなったり、道具の手入れが面倒だったりと、取り扱いにはかなり気を使います。
水性というのはそれだけで使いやすさが格段に違います。
適度な粘度で塗りやすい
塗料の塗りやすさは仕上がりのクオリティーに直結します。
ドロドロだと均一に塗りづらくデコボコに仕上がってしまい、逆にシャバシャバの塗料は液だれをしやすくなります。
バターミルクペイントは適度な粘度でハケでもキレイに塗り広げることができます。水性なので水で薄めることもできます。
初心者でも色ムラになりにくく、もっとも使いやすい塗料の一つだと思います。
バターミルクペイントを塗ってみよう
では能書き事前の説明はこれくらいにして、実際に塗ってみましょう。
塗れるもの
無塗装の木材ならそのまま塗れます。240番の紙やすりで表面をキレイにしておきましょう。
すでに塗装してあるものは、場合によりです。水性の塗料の上にはそのまま塗れますが、油性の塗料の場合はミルクペイントは剥がれる場合があります。
そんなもんわかるかい!
ですよね。その場合は、「プライマー」というつなぎの塗料を先に塗っておきます。
これを塗っておけば大概の材料に塗れるようになります。
塗る準備
まずは用意する道具です。
バターミルクペイントの蓋を開けたら、平べったい棒などでよくかき混ぜます。コンビニでもらえるスプーンとかアイスの棒とかがちょうどいいです。
水と固形分が分離している場合もあるのでしっかり混ぜましょう。
バターミルクペイントは匂いがほとんどしないので室内の作業でも問題なしです。
上手な塗り方
しっかり混ぜたら使う分を容器に移してハケに含ませます。
塗るときは一定の力で、一直線に塗ります。ジグザグや蛇行はNG。
ハケを押し付ける強さは、毛が半分寝るくらいがちょうど良いです。塗った厚みが均一になるように一定の力で。
最初に塗ってから5分以上たったら触ったり手直ししたりしないこと。固まりかけた塗料が剥がれて大惨事になります。
塗料は2度塗りが前提なので、1度目はあくまで薄めに塗ること。下地が透けて見えるくらいがちょうどいいのです。
初心者はつい塗りすぎてしまいがちなので、「ちょっと薄すぎるかな?」くらいで大丈夫です。むしろ均一さの方を意識してください。
2度塗りは、1回目の塗りが完全に乾いてから行います。だいたい3時間くらいは置きましょう。
2度目も同じように薄く、均一にを意識して塗ります。
2度目は薄く塗ってもキレイに色が乗ると思います。コレは1回目の塗りがファンデーション的な下地の役割もしてくれているからです。
多分1回目よりも塗りやすいと思います。
2回塗ればまあまあキレイに仕上がります。
この先はコバヤシの持論なのではしょってもOK
2度目の塗りが終わってさらに3時間以上乾燥させたら、最後の仕上げ塗りをするとさらにキレイになります。
仕上げはミルクペイントを水で2倍くらいに薄めます。シャバシャバでOKです。
それを表面にサーっと撫でるように塗ります。乾くと塗った面が水面のように均一になります。色ムラもほとんどなくなります。
塗ってすぐはムラになって見えますが、乾くと均一な色になります。
この技は塗る面を水平にしておかないと確実に垂れます。塗装面を水平にできない場合はやめておきましょう。
耐水性は?
耐水性について
バターミルクペイントは乾いたあとは耐水性があり、「濡らしても大丈夫!」という説明になっています。
しかし濡れたタオルで拭けばちょっと色移りしますし、水滴のついたコップを乗せて放置すればシミができます。耐水性はそこまで期待しないほうがいいでしょう。
がっつり表面を丈夫にしたいのであればバーニッシュ(ニス)を塗る必要があります。
オールドビレッジのバーニッシュ
上塗り用のバーニッシュには
- 「半ツヤ」のサテンバーニッシュ
- 「ツヤあり」のグロスバーニッシュ
の2種類があります。どちらも透明で、ミルクペイントの上に塗ることによってコーティングされます。
ミルクペイント特有のマットな質感は若干失われます。
バターミルクペイントを塗ってみた例
こちらがバターミルクペイントを塗ってみたフレームです。
素材はホームセンターに売っている杉材です。ミルクペイントは下地が見えない塗りつぶしなので、木目がキレイじゃない安い材料でも問題ないです。
バーニッシュは塗っていません。ミルクペイントのみです。絶妙な色合いと卵の殻のようなマットな質感が素晴らしいですね。
なかなか他の塗料ではこの味は出せません。
茶色い汚れた雰囲気のものは別売りの「アンティークリキッド」を使った例です。めちゃくちゃリアルな汚し加工ができます。
アンティークリキッドについての記事はこちら
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まとめ:ミルクペイントは使いやすいし誰でもセンス良く仕上がります
DIYでの塗装にバターミルクペイントがオススメできるポイントは
塗装初心者にとってハードルになる部分がほとんどない優等生塗料です。控えめに言ってもオススメできない理由が見当たりません。
もちろん初心者に限らずおしゃれでレトロな感じの塗装をしたい人にはうってつけの塗料です。
せっかく色を塗るなら人とは違ったセンスある塗料でDIYを楽しみましょう!
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