電動コバヤシモンドです。
DIYやってますか?今回はネジ締めに使う電動ドライバーです。
今から始める人もこれから始める人も、道具のことはきちんと知っておきたいですね。
では問題です。この道具の名前は?
「簡単じゃん。インパクトドライバーだよ!」
と答えた人。
全然わかってないですね。上の写真は電動ドリルドライバーです。
ちなみにインパクトはこっち。
ね?全然違うでしょ?
いや分からんがな
間違い探しみたいですが、この写真からでもあるポイントを見れば区別できます。
電動ドリルドライバーとインパクトドライバー。ネジを締めるという基本用途は同じですが、それぞれに得意不得意があります。
しっかり知識をつけてからお金を使うようにしましょう!
木材に打ち込む尖ったネジは「ビス」と呼ぶのが一般的ですが、ここではひっくるめて「ネジ」と呼びます。
電ドラとインパクトは違うよ!
DIY初心者がはじめに買うなら、電動ドリルドライバーをオススメします。
電動ドリルドライバーとインパクトドライバーは見た目が似ていますが別物です。
イモリとヤモリみたいなもんです。
なんならイモトとタモリくらい違います。いや、そんなには違わんけど。
では具体的にどう違うのか?というのをひとつずつ見ていきましょう。
電動ドリルドライバーの特徴
電動ドリルドライバー(以下電ドラ)の特徴は「トルク」が調整できるところ。
ではトルクってなんじゃらほい?
トルクというのは回転する力の強さのことです。
そんなもん強い方がいいじゃねーか!と思うかもしれません。
しかしネジを締める対象によっては力が強すぎるとダメージを与えてしまうことがあります。
DIYで使う材料は柔らかい木が主になるので、強いトルクでネジを締めるとネジ頭がめり込んだり木材を割ってしまうことも。
トルクを弱く設定しておけば一定以上の抵抗力がかかるとそれ以上回らなくなり、締めすぎてしまうことがありません。
組み立て家具のネジ締めにもほどほどのトルクが適しています。
ビットと呼ばれる先っちょの部品を変えれば、ドリルで穴を開けることもできます。
トルク調整をMAXの位置にするとドリルモードとなります。ドリルモードだと抵抗がかかっても回転が止まらず、掘り進めることができます。
ドリルビットの使用もインパクトより電ドラの方が使いやすいです。後述しますがインパクトは使えるドリルの種類が限られます。
インパクトに比べてオールラウンドで使えるのが電ドラの特徴と言えるでしょう。
インパクトドライバーの特徴
インパクトには電ドラであったトルク調整機能がありません。
インパクトドライバーの特徴は、回転に加えて「打撃」の力でネジを締めるということです。
インパクトを使用すると「キュイーン」というモーターの回転音に加えて、「ダダダダ」というマシンガンみたいな打撃音がします。
回すだけじゃなくて「叩きながら回す」というイメージでネジを締めるわけです。
これがインパクト(衝撃)たるゆえんで、ある程度の硬さの材料などでも下穴を開けずに素早くネジを打ち込むことができます。
しかし一方で、繊細な作業には不向きです。
とにかくネジをハイパワーで打ち込むことに特化しているので、柔らかい材料などは衝撃が強すぎて破損してしまうことがあります。
はじめに手に入れるなら電ドラ
電ドラとインパクト。それぞれに特徴がありますが、初心者がはじめに買うのにオススメなのは電ドラです。
理由はだいたいわかったかと思いますが、作業範囲のカバー率を考えれば電動ドリルドライバーの方が便利です。
ウッドデッキ制作や内装工事など、大量のネジ締め作業が必要になったら2台めとしてインパクトを選べばいいと思います。
それぞれの特徴を表にするとこんな感じ。
電動ドリルドライバー | インパクトドライバー | |
トルク調整 | あり | なし |
ネジ締め力 | そこそこ | 最強 |
作業スピード | そこそこ | 最強 |
細かい作業 | 得意 | 苦手 |
ドリルで穴あけ | 得意 | できる |
その他の用途 | ビットと工夫しだいで色々 | ネジ締めに特化 |
選ぶときのポイント
はじめは電ドラがオススメと書きましたが、ぶっちゃけインパクトを選んでもさほど不都合というわけではありません。上の表でもわかる通り、最低限の作業はどちらでもできるからです。
しかし、以下の選ぶときのポイントは重要です。電ドラにしてもインパクトにしても共通するポイントなので、しっかりと押さえておきましょう。
バッテリー性能
まず、バッテリー(充電電池)にはおもに2種類あります。
どちらを選ぶかですが、断然リチウムイオンがオススメです。
リチウムイオンが優れているというより、ニカドの欠点が重要です。
ニカド電池のメモリー効果
ニカド電池の特徴として、「バッテリーが空になってから充電する必要がある」というものがあります。
メモリー効果というのですが、例えば充電が100%から80%になるまで使用したとします。
そのあと100%まで充電してから使用すると、20%使った段階でバッテリー切れになってしまいます。
つまり前回充電したところをバッテリーが覚えていて、そのポイントまできたら
「ああ…もうワイ電池切れや…」
となってしまうのです。なんじゃそりゃ?と言いたくなる現象ですが事実です。
このため持ち出して使う予定であらかじめ満充電にしておきたい場合、いったんバッテリーをからっぽになるまで使ってから充電する必要があります。
こうした特徴から、ニカド電池は非常に使いづらいとしか言えません。もっとも、一昔前はこれが当たり前だったのですが。
リチウムイオンは継ぎ足し充電OK
リチウムイオン電池はメモリー効果などという面倒なシステムはなく、途中で充電することに問題はありません。
リチウムイオン電池はモバイルのバッテリーにも使われていますね。
最近は電ドラ・インパクトもリチウムイオンが主流ですが、安いモデルだとニカドを使用していたりします。
バッテリー容量
バッテリー容量にも種類があり、
- 10.8V(ボルト)
- 14.4V
- 18V
の3種類が主流です。手のひらサイズの電ドラではもっと小さい容量もあります。
数字が大きいほどパワーと持続力が大きくなりますが、その分バッテリー自体も大きく、重くなります。
コバヤシは10.8Vのものを使っています。取り回しがしやすいのですが、硬い材料に穴を開けたりネジを打つにはちょっと苦労します。
一般的には14.4Vを買っておけば間違い無いと思います。ホームセンターで売っている木材くらいなら10.8Vでもいいでしょう。
シャンクは六角が使いやすい
シャンクというのは先端にはめるビットの軸の形状です。
「六角軸」と「丸軸」があります。
はめ込む本体の方には「六角軸専用タイプ」と両方使える「ドリルチャック」があります。
ドリルチャック
ドリルチャックは本体をおさえて先端を回すことでビットを入れる穴を開けたり締め付けたりします。
丸軸のビットも六角軸のビットも両方使えるメリットはありますが、ちょっと面倒で時間がかかります。
六角軸
六角軸の方はワンタッチです。本体の先っちょの筒を引っ張ればビットの抜き差しができ、離せば固定されます。
電ドラはほとんどがドリルチャックです。一方インパクトは六角軸が主流です。
しかし、コバヤシのオススメは「六角軸の電ドラ」です。
六角軸専用タイプでもほとんどの必要なビットは揃いますので、手間のかからない六角軸専用タイプを選ぶとよいでしょう。
どうしても丸軸のビットを使いたい時は、アダプターをつければ取り付けることができます。
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初めは電ドラがおすすめ。慣れたら2個持ちもOK!
というわけで初心者にオススメするネジ締め電動工具は
- 10.8〜14.4Vのリチウムイオンバッテリー搭載
- ビット差込が六角軸
- 電動ドリルドライバー
というところですね。
ところが、上記の3点を満たしている電動ドライバーは実はほとんど無いんですよね…
電動ドリルドライバーのほとんどはビットの差込口が「ドリルチャック」なのです。個人的には六角軸が絶対に使いやすいのですが、なぜ少ないのだろう?
最初の1台におすすめなモデル
信頼の置けるメーカー製で条件を満たすのは、マキタの「DF030DWSP」です。
コバヤシが使用しているもので、ポジショントークになってしまいますが…2018年8月現在でamazonで見つかるのはこれくらいでした。
とりあえずこれを持っていればDIYの作業なら十分!
あとパワーが必要な作業が出てきたらもう一本インパクトを入手するのがベストだと思います。
小型でも六角シャンクじゃなくてもある程度パワーがあるやつがいい!
もしくは2台目を検討している人は次のモデルがおすすめです。
HiKOKI の14.4Vバッテリーモデル
先ほどのお勧めモデルよりもバッテリー容量が大きく、パワーと耐久性があります。ちょっとゴツいですが品質に定評のある旧日立工機製、値段もお手頃です。
これからガッツリDIYするんだ!という人はこちらを選んでもいいと思います。
ガチでやりたい人向け
ドイツメーカー、BOSCHのプロ用モデルです。いきなりここまでのものを選ぶ必要はないですが、これを買えばもう後には引けなくなるので、本気で上級者を目指すならアリかもしれませんね!
電動ドライバー(またはインパクト)はDIYの基本の工具。ぜひ入手してDIYライフの世界に飛び出しましょう!
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