こんにちわ。スキレットの魔術師、コバヤシモンドです。
見た目がオシャレな上に料理がメチャ美味しく焼けるスキレット。別の記事でその魅力をご紹介しました。
一般的なフライパンとの最大の違いは、使うごとに油が馴染んでアップグレードし、持ち主とともに成長するというところでしょう。
しかしスキレットには弱点があり、使った後にはお手入れが必須となります。
これからキッチンの相棒となるスキレットを長く使うためにも、日常のお手入れ方法をマスターしておきましょう!
スキレットは放置すると錆びる
スキレットは「鋳物」であり、要するにフライパンの形をした鉄の塊です。
で、きちんと管理しないと錆びます。それはもうメチャクチャ錆びます。
一度、雑に水洗いをしてそのまま忘れていたことがありました。2日後くらいに見ると赤サビだらけになっていました。
錆びても復活はできるのですが、極力はじめから錆びないようにメンテナンスのやり方をマスターしておきましょう。
スキレットを使う前に準備しておこう
スキレットのメンテナンスはちょっと面倒ですが、別に難しいものではありません。
用意する道具はどれも近所で手に入るものだと思います。
後で書きますが、金属たわしはNGです。ヤシ繊維の昔ながらのたわしを使いましょう。小さいタイプの方が隅っこまで洗えて使いやすいです。
メンテナンスの手順としては
- 手順1水洗い
- 手順2火にかけて乾かす
- 手順3オリーブオイルを塗る
簡単なものですね。それでは詳しく各工程を見てみましょう。
1:水洗い
スキレットは洗剤を使わず、水道水とたわしで磨きます。
はじめはコゲやこびりつきが取れにくいかもしれませんが、使い込むうちに油が馴染みコーティングのような効果になります。
汚れがつきにくくなって、ついても簡単に落ちるようになるよ
洗剤を使うとその油分のコーティングが落ちてしまいますので、極力水だけで綺麗にしましょう。
しつこいこびりつきは沸騰で
こびりついて水とたわしだけで取れない汚れは、スキレットに水を張って沸騰させると取れやすくなります。
ガスコンロであれば直接汚れの部分に火を当てて焼き尽くすという荒技もアリです。炭になった部分をたわしでこそげ落とせばOK。
熱い状態でたわしでこすると取れやすいですが、火傷に注意。
2:火にかけて水分を飛ばす
汚れを落としたら全体を軽く拭いて火にかけます。
弱火でじっくり、湯気が出なくなるまで加熱して水分を飛ばします。
3:オリーブオイルを塗る
水気がなくなったら火を止め、スキレットが熱い状態のままオリーブオイルを塗ります。
オリーブオイルを塗るのは錆止めの効果と、油分でコーティング効果を得るためです。
キッチンペーパーで塗り込む
熱いスキレットにスプーン一杯くらいのオリーブオイルを垂らし、キッチンペーパーで塗り広げます。
たっぷり塗る必要はありません。薄〜くまんべんなく湿らす程度がちょうどいいです。
塗れているのかわからなくて不安な人は全体を濡れるくらい多めに塗ってから、まっさらのキッチンペーパーで余分な油を拭き取ると良いでしょう。
後からある程度しっかり拭き取っても、必要な油分はちゃんと本体が吸収して保ってくれます。
塗りすぎでベトベトの状態は汚れも付着しやすく衛生的ではないので、うっすら半光沢が残るくらいにしておきましょう。
この作業を毎回行うことでスキレットはアップグレードされていきます。鈍い光沢を持つようになり、バリア効果ができて汚れがほとんど残らなくなります。
コバヤシのスキレットも目玉焼きくらいなら油を引かなくてもくっつかなくなりました
なぜオリーブオイルが良いのか?
色々ある油の中でなぜオリーブオイルを塗るかということですが、別に速水もこみちに憧れているとか、オリーブオイルって言っとけばなんか良さげに聞こえるからではありません。
ちゃんと理由があります。
固まる油と固まりにくい油
油には空気に触れると酸化して固まる性質があります。固まりやすさは油の種類によって異なり、固まりやすい順に乾性油、半乾性油、不乾性油という風に分類されます。
固まった油はプラスチックかゴムの様な樹脂状になり、元の液体の油に戻ることはありません。
この固まりやすさは「ヨウ素価」という値で表されます。
食用油はたいてい固まりやすい
で、普段の食卓で使うごま油やサラダ油として流通する菜種(キャノーラ)油や大豆、紅花の油はこのヨウ素価が高い、つまり固まりやすい乾性油。ごま油は半乾性油となります。
参考サイト>>>Timeless Edition
老舗中華料理店の換気扇がカピカピの油汚れですごいことになっているのはそのためです。
この樹脂化した油が長年の油汚れの正体です。
つまり家庭用の食用油の多くは塗って時間が経つと固まってベタベタになり、取れなくなってしまう性質を持っています。
固まりやすい乾性油を塗り続けていると、スキレットもベタベタの換気扇みたいになってしまいます。
オリーブオイルは酸化しにくい
しかし、オリーブオイルはこのヨウ素価が低い不乾性油です。
酸化して固まりにくいので塗ったものがベタベタのカピカピになる心配は少なく、なおかつ手に入りやすくて安価。
なのでスキレットの普段からのお手入れにオススメしているというわけでございます。
ベタベタになってしまったら…
ベタベタになってしまったら、一度に全部取るのは難しいです。
でも、この記事で書いたメンテを繰り返して使っているうちに治ってきますので、あまり気にしすぎずのんびり使ってあげてください。
スキレットのお手入れで注意するべきポイント
金属たわしはNG
金属たわしはステンレスでできていて、鉄のスキレットよりも硬いです。
研磨力が強すぎて汚れと一緒にせっかくコーティングした油ごとスキレットを削ってしまいます。
優しい亀の子たわしを使いましょう。
洗剤もNG
洗剤もせっかくコーティングした油分を落としてしまいます。
それはつまりそれまでのスキレットの経験値を初期化してレベル1からやり直すことを意味します。
よっぽど許せない汚れがあった場合は洗剤で洗って初期設定→イチから育て直しということもあるでしょうが、継続して育てたい場合は洗剤を極力使わない様にしましょう。
熱した状態で急に冷水もNG
早く片付けたいからと言って熱々のスキレットに冷水をぶっかける様なことはやめましょう。
内と外の急激な温度差によって割れてしまうことがあります。一体形成のスキレットは割れたら修理不能です。
焦らずゆっくりと冷めるのを待ちましょう。
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錆びてしまったら…
コバヤシも以前スキレットを錆びさせてしまったことがあります。
アウトドアにて使った後、うっかり2日くらい車の中に放置してしまいました。油断ですね…
コバヤシの場合は沸騰→全力たわし少年を数回繰り返してなんとか除去することはできました。
使い込みレベルは1になってしまいましたが…
どうしても取れない場合はクレンザーで研磨しましょう
どのみち錆びてしまっては一旦ゲームオーバーなので、またレベル1からスキレットを育てなくてはなりません。
しかし、プレイヤーである持ち主の経験がゼロになるわけではありません。
また新たに育てるにしても、もっといい育ち方をしてくれるはずです。めげずにスキレットと共に成長して行きましょう!
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