ども。国際キャッシュレス推進委員会書記長補佐代理監督官候補生のコバヤシモンドです。
最近はキャッシュレスが進んできまして、もはや財布も持たずにスマホ1つで買い物に出かけることもできるようになりました。
中国でもアフリカの一部の国でも、もはや現金などほとんど使っていないという地域もあるとのこと。世界は凄まじい勢いで進化していますね。
それなのに、なんですかこの日本という国は。
なんでこの時代になっても小銭が足りなくて駐車場から出られないなんて現象が起きるのですか。いい加減にしてください。
この事件をきっかけに、日本がキャッシュレス化を積極的に推し進めてくれる事を願います。
令和元年 5月吉日
小銭しか使えない駐車場の精算機
こんなコバヤシも一応社会人として生活しているのであって、たまには出張なるものに出かけるわけです。
運転がめんどくさいコバヤシは断然電車移動派ですが、田舎の悲しさか駅まで行くにはそもそも車を使わないとたどり着けません。
そこで駅の有料駐車場に車をとめておき、出張が終われば駐車場から車を出して帰る。いたって普通の流れですね。
この日も同じ段取りです。無事出張を終えて帰る事にしました。
帰りの電車でなんとなく財布の中身を確認していたのですが
財布の中身は樋口さん一枚。小銭はほとんどなし。
この時は「ほーん」としか思わず、事の重大さに全く気づいていませんでした。
で、駐車場から車を出して帰宅しようとしたところ
ふむ。小銭か千円札しか使えないわけですね。
ちなみに駐車料金は終日500円。田舎ならではの良心的な金額です。小銭はいくら持ってたっけ。
490円。
何故なのか
財布の中身は樋口さん1枚。面倒だけどどこかで崩すか両替をしなくては。
両替ーー
福井県あわら市 JR芦原温泉駅前
見よ。これが福井県あわら市最大のJR駅前の全貌だ。
何もねえ。
コンビニもねえ。飲み屋もねえ。車もそんなに走ってねえ。
両替できる場所なんてありません。
自動販売機も5000円札は使用不可。
こうなったら駅に戻って駅員さんに両替を頼むほかはない。
みどりの窓口の三人
時刻は夜の10時前。田舎の駅には駅員さんは一人だけです。
その唯一の駅員さんは別のお客さんの対応中でした。まあしょうがないので待つ事にします。
それでねえ、東京駅に○日の〇〇時までに行きたいんだけど?
北陸新幹線でもいけますが、その時間ならこちらから米原で乗り換えてですね…
なんでこんな時間に何日も先の東京駅までの路線を尋ねているのか…
ちょっと時間がかかりそうですが待つ事にします。
ーー5分後ーー
で、え、東京から?横浜行きの電車に乗りたいんだけど
それでしたら東京駅でもいいですし、品川からお乗りになっても…
ここで帰りの電車まで綿密に決める必要があるんでしょうか。というかこの狭い窓口の部屋、絶対に駅員もオバハンもコバヤシの存在に気づいているはずです。
いくら影の薄い隠キャだからといって、姿が見えているのにそこにいることを感じさせないほどに気配を消せているとは思えません。明らかに見て見ぬふりです。
普通の人なら「ちょっと、先いいですか?」とキレ気味に割り込めば済む話だと思うでしょう。
しかし、影の人生を歩んできたコミュ障のコバヤシにはただ部屋の隅っこでプルプル震えていることしかできないのでした。
ーーー10分後ーーー
それで新横浜に5時台に行くのどうすればいいの?
えっと、5時台なら一番早い電車でこの時間になりますが…
んー、じゃ5時台に新横浜に着く電車全部調べて
ええ…
ググれボケェェェェェェーー!!!
と(心の中で)叫んだコバヤシは勢いよく部屋を飛び出したのでした。
誰でもいいから助けてほしい
近くに両替できるお店もない。
駅員は完全に身動きを封じられている。
こうなったら方法は1つしかありません。道ゆく人に10円を恵んでもらうのです。
あと10円あれば駐車料金の500円に足りるので脱出ができます。
が
「すみません…10円もらえませんか?」
などと急に声をかけられたら変質者と間違われる恐れがあります。
ていうか駅員と客の間に割り込むよりハードルが高い気もしますが、今さらみどりの窓口に戻るわけにはいきません。賽は投げられた。
よし、意を決して行動です。
問題は人がいないということです。田舎の駅前の夜10時に歩いている人は都会のタヌキ並みにレアといえます。
お、人影が見えました。すいません、10円を
お前誰やねん。
恐竜博士でしょうか。
福井県は恐竜化石の産地ということで恐竜を全面的に押し出していく傾向がありますが、実際に化石を産出しているのはほぼ勝山市のみであり、このあわら市から勝山市は30km以上も離れています。
こんなに離れているのにさすがに恐竜に乗っかりすぎじゃないでしょうか。
駅にもっとも近いコンビニへ
結局、人間というタヌキよりレアな種族を発見することはできませんでした。
もはや近くでどうにかする望みは絶たれたので、多少歩いてでも小銭を入手するしかありません。
グーグルマップで最寄りのコンビニを探します。
遠いなオイ。
繰り返しますが、ここは市内でもっとも大きいJRの駅です。いわば「あわら市」の玄関です。
歩きます。ちなみに雨が降ってきました。傘は持っていません。
なんでこんな目に合わなきゃいけないんでしょうか。コバヤシは駐車場から車を出したいだけなのです。
お金がないのじゃありません。五千円札があるのに払えないという現実。
駐車場の機械も自動販売機も1000円札までしか使えないってどういうことでしょうか。
せめて両替機を横に置いておくとか、クレジットカードなり電子決済なりなんでもいいじゃないですか。小銭を持っていなかっただけでこんな仕打ちなんてあんまりです。
いやむしろ五千円札ってなんなんでしょう?必要あります?
一万円札はわかります。財布の中に千円札が10枚も20枚も入っているとうっとおしいですからね。
かといって少額の買い物では一万円札は使いづらいので、千円札という存在も理解できます。
五千円札って、自動販売機にも使えない。札の枚数を減らすためなら一万円札でいい。なんのために存在するのでしょうか。
そもそも、人間はなぜ存在しているか。なぜ働かなくてはいけないのか。
思考が飛躍していく
もうすぐコンビニが見えるはずです。
しつこいようですが、この状況は市内最大のJR駅から最寄りのコンビニに向かっているだけです。決して「田舎に泊まろう」のロケでなかなか泊めてもらえなくて放送事故になりそうな回ではありません。
このようなことばかり書くと福井県の文明はまるで圧倒的に遅れているように感じてしまうかもしれません。
我が福井県の名誉のためにいっておきますが、これは福井でも田舎になる一地方都市のあわら市における話です。県庁所在地である福井市のJR福井駅では昨年自動改札機が導入され駅員の負担軽減に役立っております。
え?Suica知ってるかって?
すいかなら毎年うちの畑でも採れています。馬鹿にしないでください。
ようやく某大手コンビニにつきました。ここまで一人の人も見なかったのですが、セブンの中には数組のお客さんがいました。
ずぶ濡れで引きつった顔の男がコンビニで少額の買い物。通報される前に急いで出て行く事にします。
ちなみにレジで危うく小銭で支払いをしようとしてしまったコバヤシはアホなのでしょうか。
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まとめ:地方こそ一刻も早くキャッシュレス化を
電車を降りてから1時間半、ようやく駐車場からの脱出に成功したコバヤシ。
こうして思うことは、このような地方こそキャッシュレス化や無人化などの先端技術が必要だということです。
どうも地方の人たちは都会のニュースで流れてくる技術革新を遠い世界の出来事だと考えている節があります。
しかし、こういったテクノロジーの恩恵は都会よりも田舎の方が劇的に効果的だとコバヤシは考えます。
この駐車場事変も人が多い都会であればさして苦労せず解決したでしょう。しかし、人がいない地方ではどうしようもありません。
テクノロジーで無人化する事によって人件費節約、というのが技術の成果だと考えるひとが多いですが、そもそも田舎は最初から無人なのです。
人がやっていたサービスを機械に代わってもらうよりも、人がいなくてサービスも無かった所に機械で新たなサービスを提供することが本当の進歩じゃないでしょうか。
田舎の為政者のみなさん、遅れている地方こそ(キャッシュレスに限らず)先端的なテクノロジーを導入すべきです。コバヤシのようなアナログの犠牲者をこれ以上出さないためにも。
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