ども。コバヤシモンドです。
ラッカースプレーでの塗装は「重ね塗り」で仕上げるのが基本ですが、やってみると意外とうまくいかない事も。
ラッカーの失敗というとこんなところかと思います。
というわけで、ラッカースプレー重ね塗りで塗装面を高級家具並みの仕上がりにするコツを紹介したいと思います。
ラッカースプレーの使い方全般に関してはこちらの記事もどうぞ
1回の塗りはごく薄く
まず、塗る対象は水平に寝かせておくのがベストです。垂直な面にスプレーを均等に塗るのは難しいですし、重力で塗料が下にタレやすくなります。
一度にスプレーする量は、ごく薄くが基本。
目安としては、
- 同じ位置で1秒以上噴射しない
- スプレー缶は常に移動する
という感じです。
スプレー缶の移動スピードはエスカレーターとか動く歩道くらいのイメージです。
また、付いた塗料が少なかったかな?と感じても完全乾燥するまで絶対に二度塗りしないこと。
厚塗りは乾燥不良や液ダレの最大の原因です。
薄すぎたのは後から取り返せますが、厚く塗り過ぎたのは対処不能になりますのでくれぐれも気をつけてください。
乾燥時間は多めに守る
最重要ポイントがこの「乾燥時間」です。
ラッカーは揮発性なので、溶剤(シンナー)が蒸発して消えることでしっかりと固まります。
が、溶剤が抜けきっていないうちに上塗りをすると下の層がずっと乾燥しないままになってしまいます。
建物で言うと基礎部分がグラグラの状態で2階まで建ててしまうようなもの。当然、上の層も安定しません。
スプレー缶の説明には乾燥時間の目安が書いてありますが、よほど急ぎでなければ一回の塗装ごとに最長の乾燥時間を経過してから次の塗りに進みましょう。
ちなみにコバヤシ愛用の「アスペンラッカースプレー」の乾燥時間は
となっていますが、コバヤシは夏季でも60分待つようにしています。
乾燥場所は通気性よく。ホコリはそれほど気にしない
乾燥させる時には通気性の良い場所に。
ホコリを嫌って密封された場所に置くと、シンナーが蒸発しにくくなってかえって塗装不良になります。
正直、ちょっとしたホコリはやすりがけの時に取れるので大きいゴミが上から降ってこない程度にガードしてやれば大丈夫です。
あと、言うまでも無いかもですが水のかかる恐れのある場所や湿度の高い場所は避けましょう。
サンディングに手を抜かない
重ね塗りの前には軽くサンディング(やすりがけ)をします。
ラッカースプレーは乾燥すると表面がザラザラになります。粒子が立って細かいデコボコができるからです。
そのまま重ね塗りをするとデコボコがデコボコを呼ぶような感じでキレイに仕上がりません。
そこで、表面に数滴の水をたらして#400くらいの耐水サンドペーパーを使って撫でるようにサンディング(水研ぎ)をします。
表面がすべすべになったらしっかりと水分を拭き取って(コレ超大事)、念のため30分くらい乾燥させましょう。
その後、同じ手順でスプレーを繰り返していきます。回をかさねるごとに乾燥後のザラザラはなくなっていきます。
コバヤシはめっちゃキレイに仕上げたい場合は5回塗りくらい繰り返します。
スポンサーリンク
重ね塗りをマスターすれば、高級家具にも劣らない仕上がりに
ラッカー塗料というのは、安価な大量生産品にもよく使われています。
安物に塗られたラッカーは仕上げにも手間をかけていないので、高級感はぜんぜんありません。
しかし、手間ひまかけてラッカーで仕上げられたギターは例外なく高級品です(普及品は多くがウレタン塗装)。実物を見たことのある人にはその仕上がりの美しさがわかると思います。
なまじっか手軽に使えるために雑に扱われがちなラッカー塗装ですが、本来ラッカーにはそれだけのポテンシャルがあります。
手間さえかければ素人ができる塗装の中では最高レベルの美しさになるので、高級感にこだわるDIYヤーはぜひ試してくださいな。
コメント